ネットから学ぶ会社設立の基本

組合員LLPの組合員は、2名以上の個人または法人であることが必要です(法3条1項)。

1人ではLLP契約を締結することができないので、最低2名の組合員が必要なのです。 民法上の組合と異なり、人格のない社団や民法上の組合は組合員となることができません。
これは、LLPにおいては、すべての組合員が何らかの業務執行に携わらなければならない(法13条1項、2項)ことに基づく規定です。 民法上の組合においては、業務執行組合員にすべての業務を委任することも可能ですから、業務執行にまったく関与しない組合員が存在する可能性があります。
民法上の組合がLLPの構成員になると、このような組合員がLLPの業務執行に関与せずにLLPに参加することになるため、これを防止する趣旨から法3条1項が設けられたのです。 また、組合員のうち1名以上は次のいずれかに該当する者でなければなりません(同2項)。
国内に住所を有し、もしくは現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人国内に本店もしくは主たる事務所を有する法人つまり、組合員のうち少なくとも1名は日本の居住者や内国法人である必要があるのですが、この条件を満たせば、外国人、非居住者や一般的には、契約は口頭の約束でも成立するものですが、LLP契約を締結するには、契約書を作成するか、または法定の要件を満たした電磁的記録で作成することが必要です(法4条1項、2項)。 日本版LLPの解説外国法人でもLLPの組合員になることができます。
LLPの成立後、新たな組合員がLLPに参加することも可能です(法24条1項)。 LLPでは組合員の能力や個性が重視されることから、組合員の新規加入については既存の組合員全員の同意が必要となります(法5条1項)。
新しい組合員は、最初の組合員と同様に、組合に参加するときにLLP契約の定めに従って出資の義務をすべて履行することが必要です。 加入に関するLLP契約の変更をするときに出資の全部または一部を履行していない場合は、出資の履行を完了した時に組合員となります(法24条2項)。
これは、設立時と同様に、LLPの財政的基盤を充実させて取引の相手方を保護するための規定です。 組合員の加入により損益分配の割合が変更になった場合は、変更の日から2ヵ月以内にLLPの会計帳簿を作成することも必要です(法29条2項、規則10条1項2号)。
他方、組合員の脱退については、基本的に認められません。 (1)契約の方式組合契約(2)記載事項LLP契約には、LLPの運営の基盤となる事項を定めます。

LLP契約の記載事項には、絶対的記載事項、相対的記載事項、および任意的記載事項の3種類があります。 絶対的記載事項絶対的記載事項とは、契約書に必ず記載しなければならない事項で、法4条3項各号に以下のとおり定められています。
イLLPの事業ロLLPの名称ハLLPの事務所の所在地二組合員の氏名(個人の場合)、名称(法人の場合)および住所ホLLP契約の効力が発生する年月日。 LLPの存続期間卜組合員の出資の目的およびその価額。
相対的記載事項相対的記載事項とは、LLP契約で必ず定めなければならない事項ではありませんが、その事項を定めたい場合にLLP契約に記載しなければ効力を生じない事項をいいます。 相対的記載事項に相当する事項を全組合員で合意しても、その合意がLLP契約に記載されていない限り、合意は存在しないものとして扱われるのです。
相対的記載事項は絶対的記載事項と異なり、一箇所に列挙されているものではなく、各条文の規定によって相対的記載事項であることがわかるようになっています。 任意的記載事項絶対的記載事項および相対的記載事項のほかにも、LLP法に違反せず、また他の法律や公序良俗にも反しない事項であれば、LLP契約に記載することができます(法4条5項)。
このような記載事項を任意的記載事項といいます。 絶対的記載事項や相対的記載事項はLLPに関する基本的なルールに過ぎませんから、当事者間でLLPの事業や運営についてより詳細な取り決めがされる場合が多いと思われます。
このような合意をすべてLLP契約に入れることも可能です。 ただし、LLP契約に記載されると、絶対的記載事項および相対的記載事項と同様に、その変更には原則として組合員全員の同意が必要となりますから(法5条1項)注意が必要です。
また、LLPの登記申請をする際には添付書類としてLLP契約を提出する必要がありますし(法67条1号)、LLPの設立後は、LLPの債権者に対する情報開示のために主たる事務所にLLP契約を備え置き、組合債権者の閲覧に供することとされています。 (法31条4項、5項)。
このように、LLP契約に記載することによって契約内容が遺漏するリスクも高くなりますので、絶対的記載事項および相対的記載事項以外の取り決めについては、その内容に応じて、LLP契約に記載せずに別途契約を締結する方法も検討するべきです。 (3)LLP契約の変更組合員の脱退によって組合員の氏名等の記載を変更する場合を除き、LLP契約の記載事項を変更する場合は、原則として、総組合員の同意が必要です(法5条1項)。
ただし、次の事項については、変更について総組合員の同意を必要とせずに、たとえば総組合員の過半数の同意で変更できる旨をLLP契約において定めることができます(同2項、相対的記載事項)。 LLPの事務所の所在地LLPの事業年度任意的記載事項(組合員の損益分配の割合に関する定めを除く)LLP契約に変更を生じたときは、遅滞なく契約書の記載を変更しなければなりません。

また、変更した事項が登記事項であれば、変更の登記をすることが必要です(同3項、法60条)。 (4)LLP契約の濫用LLP契約は、不当に債務を免れる目的で濫用してはならないと規定されています(法3条3項)。
たとえば、巨額の損失事業を行って、出資者が損失の取り込みだけをねらってLLPを組成する場合や、個人の財産を債権者の追及から免れさせるためにLLPを組成するような場合は、「不当に債務を免れる目的」によるLLPの濫用に該当すると考えられます。 この規定は、LLPの組成が容易であり、しかも全組合員が有限責任であるために、既存の事業体と比較しても悪用される可能性が特に高いと考えられることから設けられました。
この規定に違反すると、有限責任性が否定されて、税法上のメリットが受けられないことになります。 業務執行(1)LLPの制限業務LLPの業務には、原則として制限はありません。
LLPはどのような事業の事業体としても利用することができます。 これは、投資事業有限責任組合が法律に列挙された事業しか行えないのと大きく異なる点です(投資事業有限責任組合法3条)。
たとえば、投資事業有限責任組合は不動産を所有することができませんが、LLPが不動産を所有することは可能です。 ただし、組合員は、以下のような業務をLLPの業務として行うことができません(法7条1項)。

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